http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920011&sid=asRh_vRRaBooブラジル:自動車ローン抑制へ−信用バブル防止で(Update1) 2011/01/20 00:29 JST
1月18日(ブルームバーグ):ブラジル当局が自動車ローンの抑制を目指している。同国中央銀行のトンビニ総裁は
記録的な水準にある同ローンが信用バブルにつながりかねないと指摘しており、バブル発生を防止する。
セラサ・エクスペリアンのエコノミスト、カルロス・エンリケ・デアルメイダ氏は、先月発表された資本規制の強化につ
いて、信用履歴の乏しい低所得者層向けに最長6年8カ月延長されているローンの償還期間短縮が目的だと指摘。
同社によれば、自動車ローンを含む消費者ローンの延滞は昨年、6.3%増加し、2008年の金融危機以来の大幅な
伸びとなった。昨年11月の自動車ローンの平均金利は22.8%。
昨年の自動車ローンは45%増加と、伸び率が米国の11%を上回り、ブラジルの約20年ぶり高成長を後押しした。
トンビニ総裁は今月3日、国内銀行の預金準備率と自己資本比率を引き上げる決定は信用バブルの発生を防ぐこと
が狙いだと説明。消費者ローンの伸び率は昨年の17%から10%に鈍化する可能性があると予想した。
信用市場の専門家であるジェトゥリオ・バルガス財団のジョゼ・ペレイラ・ダシルバ教授は「中銀は蛇口を閉め始める
ことを決めた」と述べた。JPモルガンによれば、ブラジル国債の米国債に対する利回り上乗せ幅(スプレッド)は過去
半年で63ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下して165bp。同国の金利先物12年1月限の利回りは18日、12.41%
と1bp上昇している。
CDS
CMAによれば、17日のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場では、ブラジル国債を5年間保証するコストが1ベー
シスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の107となった。トンビニ総裁は3日の就任演説で、バブル形成を回避するため、
与信の「伸びは持続可能であるべきだ」とし、政策当局者は「こうしたプロセスが安全に実施される環境を作るため、
慎重な政策の導入に常に注意している」と述べた。
ブラジル中銀のデータによれば、過去1年間の自動車ローンの平均金利は2年前の36.5%から低下した。ダシルバ教授
によると、自動車ローンはほかの消費者ローンに比べて金利が低く、期間は長い。自動車を担保として扱う債権者にとっ
てリスクが相対的に低いためという(ry